産業カウンセラーを対象にした「退職代行業者が見た離職理由とZ世代の考え方」の講演を実施(谷本慎二)

産業カウンセラー講演会パワーポイント資料画像

代表の谷本が、一般財団法人 日本産業カウンセラー協会主催の支部総会 特別講演セミナーに講師として登壇しました。

製造業に従事する皆さまに向けて『退職代行業者から見た離職者の本音とZ世代の考え方』をテーマに、累計約4万件の退職代行のデータをもとに講演を行いました。

講演会やコンサルティングなどのご依頼は、MOMURI+(モームリプラス)お問い合わせフォームまたはLINEにて承っております。

公演実施の背景

この度、一般財団法人 日本産業カウンセラー協会より「3月17日に行った『製造業従業者の離職防止策』のセミナーページを見ての依頼」とのご依頼を受けました。

一般財団法人 日本産業カウンセラー協会は、1960年に創立された団体です。
働く人と組織の課題解決を支援し、産業カウンセラーの育成や研修・相談事業を幅広く展開しています。
企業・団体から個人まで、多様なニーズに応える活動を行っています。

過去には17回の講演を行い、今回で18回目の登壇となります。

過去のセミナー講演実績

  1. 看護師の離職対策カンファレンス(主催:アウトカムマネジメント株式会社)
  2. 退職防止講演(主催:東京都信用金庫協会)
  3. 人材流出防止セミナー(主催:彦根商工会議所)
  4. 新卒の離職率低下について(主催:大学職業指導研究会)
  5. 看護師等の離職防止・定着促進セミナー(主催:総合メディカル株式会社)
  6. 総院長ゆうきゆう先生と弊社代表の対談(主催:ゆうメンタルクリニック)
  7. コールセンター従事者(企業)向けセミナー(主催:株式会社リックテレコム)
  8. ブラック企業の見極め方(主催:私立大学)
  9. 医療従事者の人材定着率向上について(主催:総合メディカル株式会社
  10. 製造業従事者の離職防止策(主催:株式会社パソナ)
  11. やめない会社をつくるために(主催:株式会社新潟日報社)
  12. 保育士の離職を減らすために(主催:社会福祉連携推進法人あたらしい保育イニシアチブ)
  13. Z世代が離職しない職場作り(株式会社リックテレコム、インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社)
  14. 保育士の離職を減らすための方法(主催:一般社団法人長崎県保育協会)
  15. せっかく入ったスタッフが速攻で辞めちゃう理由(主催:ワンディー株式会社)
  16. 離職者の本音と離職防止策(主催:人材不足・人手不足 対策EXPO実行委員会)
  17. 情報に惑わされない!企業選びの確かな目を養う(主催:国公立大学)

講演の概要

退職代行業者から見た離職者の本音とZ世代の考え方

依頼趣旨

これまで累計4万件以上の退職を確定させた退職代行業者の視点から、産業カウンセラーの方々に向けての講演をおこないました。
現在、退職代行の利用者は、“Z世代”と呼ばれる若者層が多くを占めています。若年層の退職理由を中心に、退職を引き起こす原因となる職場環境などについて、実例を交えながら解説。Z世代の価値観や行動の背景を掘り下げながら、支援の現場で生かせる視点や対話のヒントをお伝えしました。

講演詳細

開催日時:2025年6月14日 13:00~14:00
開催地:オンライン 
参加者:産業カウンセラー協会会員(40~60代)
参加人数:約200名
講師:谷本慎二(株式会社アルバトロス代表取締役/退職代行モームリ代表)
主催: 一般財団法人 日本産業カウンセラー協会

講演内容

➀会社紹介

弊社代表の略歴と、サービス内容・事業の概要について紹介しました。

②退職代行利用者の傾向と特徴

退職代行利用者の全体のデータや、雇用形態・業種・都道府県別の各種で多い退職者データを開示しました。

③実際の退職理由

実際に寄せられている退職理由を紹介し、業種ごとの退職理由から分析した退職に繋がる原因を解説しました。
若者世代に分類される「Z世代」について、その定義や特徴を解説しました。あわせて、弊社のZ世代社員に行ったインタビュー内容を共有し、仕事に対する彼らのリアルな声をお伝えしました。

④Z世代の仕事に対する考え方と退職事例

退職代行を利用する人の割合はZ世代と呼ばれる若者が多いことをお伝えし、Z世代の仕事観についてお話しました。また、Z世代がよく挙げられる退職理由を開示し、現代の若者の考え方も踏まえて解説しました。

⑤コミュニケーションの取り方

離職を防ぐためには、従業員とのコミュニケーションが重要であるとお話しました。特にZ世代の特徴を踏まえたうえで、面談時やプライベートな場面での接し方において注意すべきポイントを解説しました。
また、つい言ってしまいがちなNGワードと、それを受け取った側がどのように感じるかについて、具体的な会話例を交えながら紹介しました。

⑥退職代行目線で考える離職防止策

求人票の記載方法や、面接時に留意すべきポイントについて説明しました。あわせて、弊社で実際に取り組んでいる事例や、現場ですぐに活用できる具体的な施策もお伝えしました。

⑦まとめ

離職を防ぐための重要なポイントについて、端的にお伝えしました。

⑧質疑応答

講演会中、チャットにて多数の質問が寄せられました。以下、その一部を記載します。

質問内容

  • 御社の早上がり制度の導入では、賃金は変わらないのですか?
  • 明らかに、ハラスメントの違法行為と思われる場合に、企業側には認められないものですか
  • 相談者に問題はないですか?
  • モームリのお客様で、リピート率はどうですか?
  • 御社の業務内容で、実際に退職代行のやり取りをされる従業員の方が精神的につらくなったことはありませんか。そのフォローはどのようにされていますか。
  • 利用者は「Z 世代」に多く見られるのでしょうか?
  • 代行利用される他の年齢傾向は?
  • 利用者のその後をフォローしていますか?
  • 連絡せずに退職することも可能なのに、有料の代行業者に依頼してまで連絡をする理由(依頼理由)は何故か。
  • 退職出来ない、されない場合などで企業側から法的手段を取られるトラブル事例はありますか?
  • 唱和等、昔の企業、昔のやり方がありますが、創業者の思いや会社の思いを伝えたいという大企業もあり、日本の良さと言う人もいます。そういう場合は、どうしますか?
  • 唱和や朝礼ほか慣習など、退職に至らないように入口(面接・採用時)で留意すること、判断するヒントはありますか。
  • 企業側での退職に至らないための防衛策として、面接や人選する際の留意点や人物評価するポイントはありますか。
  • 利用者の皆さんには周囲に相談するところ(行政機関や労働組合など)はなかった、中々たどりつくことが出来ずにサービスを利用するに至ったのでしょうか。
  • 新卒採用できない(人気がない会社)や、ブラック企業が入社時にうそをついてZ世代が入社してしまうのでしょうか?(結局、大手企業に入社するのが安全・安心だと考えそうですね。)
  • どんな人がブラック企業に入社してしまうのでしょうか?特徴があれば教えて下さい。
  • Z世代は、どうやってブラック企業を見分ければ良いのですか?Web 上の口コミサイトでしょうか。他にも見分けポイントはありますか。
  • 御社は「業界ナンバーワン」とおっしゃいましたが、同業者はどれほどあるのでしょうか?

講演会を終えて

本講演では、4万件を超える退職代行の実例を踏まえ、Z世代が抱える悩みや職場への価値観、離職の背景について詳しくご紹介しました。

講演会終了後は、講義中にチャットにて寄せられた質問1つ1つに回答しました。数多くのご質問が寄せられたことから、実際の現場で直面している課題への具体的なヒントを求めておられる様子が伝わってきました。

産業カウンセラーとして労働者や企業の人事の方と関わる方々が、現場での対話や支援に生かせる視点としてお役立ていただければ幸いです。

これからも具体的なケースを交えながら、離職を防ぐための実践的な取り組みの発信に力を入れてまいります。

こうした講演や企業・学生向けのコンサルティングや相談会は、個別対応も可能です。