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新卒の退職理由で多いのは?3万件以上の退職代行データを基に解説

頭を抱えるビジネスパーソン

入ったばかりの新卒が辞めていく…。新年度が始まったばかりで、新卒の早期離職に頭を抱える人事担当者もいらっしゃると思います。

今回、退職代行モームリに年間2万件以上蓄積される退職情報開示サービスMOMURI+(モームリプラス)より情報提供を受け、新卒の本音の退職理由を開示することになりました。職種も含めて多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

新卒の退職理由で多いのは?

新卒者の退職理由として最も多くあげられるのは入社前後の労働環境のギャップです。具体的には「入社前には研修があると聞いていたが、実際はなかった」「週に2日あると聞いていた休みが1日だけだった」などが挙げられます。

以下は、MOMURI+がプレスリリースにて公開した『退職代行モームリ2024年度新卒1,814名分の最新退職データを公開』に掲載されている図の一部です。退職理由を時期別にまとめています。

モームリプラスのプレスリリース内の画像
引用:PR TIMES|退職代行モームリ2024年度新卒1,814名分の最新退職データを公開

よくある労務関連の問題として、次の4つの項目に分類した場合の割合を示しています。

労務関連
  1. 入社前の契約内容・労務条件と勤務実態の乖離(労務環境)
  2. いじめやパワハラなどの人間関係
  3. 精神的・肉体的な理由
  4. キャリア・給与面

入社3ヶ月以内は、入社前後のギャップを理由に退職している新卒者が約半数いることが分かります。入社から3ヶ月を超えると、少しずつ人間関係が構築されるタイミングでいじめやパワハラといった悩みを抱える人は3割以上に増えています。

このことから、新卒者が置かれている状況により退職理由の傾向が変わってくることが読み取れます。次に、具体的にどのような退職理由が挙げられているか解説していきます。

【2025年4月最新】新卒の退職理由の一部を公開

以下データは、2025年4月1日~5月1日現在までに蓄積された新卒の退職理由の一部です。

入社前の契約内容・労務条件と勤務実態の乖離(労務環境)

以下は「入社前の説明と入社後の環境が異なっていた」ことが原因で退職した新卒の退職理由の一部です。

求人票では月給と記載があったが、実際は時給制だった。面接では「手厚くサポートする」と言っていたが、実際にはサポートもなくいきなりワンオペで業務をさせられた。(男性・サービス業)

入社前は、全国出張だが5日~1週間同じ現場にいると聞いていた。実際に入ると毎日のように全国各地違う現場への出張だった。新人のうちは首都圏で調整してくれるが、それでも朝6時起き、帰宅が夜の22時。これが毎日繰り返されているという状況で、これからずっと働いていくと考えると体が壊れてしまうと感じた。(女性・営業)

このような入社前の説明不足の他に、研修と現場のギャップも新卒が早期退職を決意する理由として多く挙げられています。

「競合他社がどんな理由で退職代行を使われているか知りたい」という方は、MOMURI+(モームリプラス)で情報提供を受けることができます。

また、MOMURI+では退職代行モームリに年間2万件以上蓄積される退職情報を開示するだけでなく、離職率低下に向けたコンサルティングもおこなっています。

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いじめやパワハラなどの人間関係

以下は、同僚からのいじめや上司・先輩からのハラスメントが原因とした新卒の退職理由の一部です。

面接や説明会で言っていたことと異なり、飲み会や会社のイベントは強制参加だった。家庭の事情で初日の飲み会を途中で帰れるか相談したところ、今日は来なくていいけど次はないからねと言われ、非常に恐怖を感じた。(男性・不動産業)

社長が入社式の最中に新卒社員ともめて、みんなの前で怒鳴っていた。さらに、その新卒社員を廊下に出して「なめてんのか」と説教していた。(女性・事務関連)

飲み会に参加した際に、複数の上司からのセクハラを受けて辛くなった。「彼女と今年はもうしたの?」「若い頃からヤリまくってるんでしょ?」など。(建築・建設業)

最後に挙げた退職理由のように、新卒や新入社員を歓迎する飲み会の席で、上司からアルハラ(アルコールハラスメント)やセクハラなど各種ハラスメントを受けたことがきっかけで、退職に繋がるケースも少なくありません。

精神的・肉体的な理由

次に挙げるのは、精神的・肉体的な苦痛を感じて退職にいたった新卒の方の退職理由です。

入社式の翌日から始まった研修合宿で、意味も分からず7時間で約30km歩かされた。脱落者はペナルティと脅され歩ききるも、両足の裏の皮がめくれ血豆もできていた。入社直前まで知らされなかった。入社直後から遅くまで残ることを強制させるような言葉などがあり、体力的・精神的に長く続けることはできないと確信した。(営業・女性)

研修が10時間を超えているにもかかわらず休憩時間が一切なく、食事ですら素早く食べることを強制された。上司に許可を得て行動することや、親や友人ともなるべく連絡を取らないようにと命じられ苦痛を感じた。会社が求める人材像になるための体力が足りないと感じた。(女性・IT関連)

研修を経て精神的に参ってしまった。暗記の課題や勉強やノート作りで自宅や公休の時間でしっかり休めず、研修中は常に強いプレッシャーを感じていた。研修についていけず、自宅で涙や吐き気・不眠が止まらず心が限界だと感じた。(女性・サービス業)

研修期間の段階で精神的・肉体的苦痛を理由として挙げる方も多く、中には業務とは直接関係のない過酷な研修が原因で退職にいたるケースも見受けられます。

こうした事例を含め、退職代行モームリには年間2万人以上の退職データが蓄積されています。そこから見えてくるのは、いわゆる“ヤバい会社”の共通点です。

以下の著書、『今の会社、ヤバいかも!? 3万人の「もう無理!」でわかる会社の見分け方』では、モームリ利用者のリアルな退職エピソードを紹介しながら、自分の職場がその“危険信号”に当てはまるかを見極めるためのポイントを解説しています。

キャリア・給与面

あまり割合は多くありませんが、キャリアや給与面が原因で退職にいたる新卒の方も一定数います。入社前と聞いていたことが異なる「入社前の契約内容・労務条件と勤務実態の乖離」と重複する箇所もありますが、以下記載します。

求人票では基本給16万円+手当だったが、実際には基本給が13万円以下で、最低賃金を下回っていた。これから続けていくモチベーションが保てなくなった。(男性・運送業)

自身の強みを活かして会社の製品を生み出したり提案したいと思い入社したが、実際に配属されたのは大卒がかなり少ないコールセンター部署だった。配属部署から希望の部署へ移動した人はほぼいないと言われ、これからのキャリアプランが全く見えなくなり退職を決意した。(女性・事務)

このように、将来への不安や失望感から早期に決断し退職にいたる新卒の方もいます。

「辞めたい職場の特徴」3つ

上司に叱られる女性

厚生労働省|令和5年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況によると、新卒を含む20~29歳の労働者のうち、72%が「現在の仕事に対して強い不安、悩み、ストレスがある」と回答していることが分かりました。

その中でも最も多かった3つの項目は以下のとおりです。

項目割合(%)
仕事の失敗、責任の発生等48.6
仕事の量38.1
対人関係25.1

すべてのストレスが退職の原因になるわけではありません。ただ、多くの場合ストレスが積み重なることで職場との不一致が生まれ、離職につながっています。

以下、厚労省のデータとMOMURI+(モームリプラス)が提供しているデータを基に解説していきます。

事前の説明と実際の労務環境が違なる環境

MOMURI+(モームリプラス)のプレスリリースデータによると、新卒の場合は「事前の説明と実際の労働環境が異なっていた」ことが原因で離職する人が最も多いという結果でした。

先の退職理由に挙げられた「面接時に『手厚くサポートする』と言われていたが、実際にはサポートがなく、いきなりワンオペで業務をさせられた」といったケースがこれに該当します。

また、厚労省のデータによると新卒を含む20代の労働者のおよそ半数が、仕事で失敗をした際や責任を感じたときにストレスを感じると回答しているようです。

そのため、仕事のミスや責任の重さをストレスに感じやすい新卒にとって、十分な研修を受けずに業務を強いられることも離職の一因となると考えられます。

こうしたリアルな退職理由の数々は、組織改善のヒントが詰まっているといえます。

以下の著書『もう、無理 間違いだらけの会社選び』では、入社前に見抜くべきポイントを解説。人事・労務担当者にとっても、職場環境を見直す手がかりとなる1冊です。

肉体的・精神的に辛い環境

MOMURI+の調査では、「精神的・肉体的な理由」が原因で退職している新卒は20%前後という結果になっています。

会社によっては、新卒向けの研修期間を設けていますが、実際の退職理由によると「研修が10時間を超えるのに休憩がない」というケースもあるようです。こうした過酷な研修環境は、精神的にも肉体的にも大きな負担となり、現場に入る前に離職を考えるきっかけになります。

また、厚労省のデータでは、ストレスの原因として「仕事量が多い」と答えた20代が全体の約4割に達していることから、過度な業務量は若年層にとって大きなストレス要因であり、離職の引き金になることが読み取れます。

人間関係に問題がある環境

「いじめやパワハラなどの人間関係」が原因で退職している新卒者は、MOMURI+のデータによると全体の3〜4割にのぼります。

実際の退職理由としては、「入社式で社長と新卒社員がもめて、みんなの前で怒鳴っていた」「飲み会で複数の上司からセクハラを受けた」といった、上司からのパワハラやセクハラに関する事例が多く見受けられます。

また、厚生労働省の調査によれば、新卒を含む20代の労働者の約4人に1人が、職場での人間関係をストレスの原因として挙げています。

これらのデータからも分かるように、人間関係に問題のある職場は、離職を考える大きな要因となりやすく、「辞めたい職場」と判断される傾向が強いといえるでしょう。

新卒の離職防止のためにできること

笑顔で面談するビジネスパーソン

入社前にしっかり説明する

新卒の退職理由の主な原因である「入社前後のギャップ」をなくすために、入社前の説明会や面接できちんと説明しておくのが重要です。

入社前に説明している業務内容や雇用形態は現状と相違が無いか確認をし、異なる点があれば求人票の記載を見直すといった対策も必要です。

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応募を集めたい一心で、実態以上に会社をよく見せるのは逆効果になる、ということですね。

正しくコミュニケーションをとる

新卒が入社した後は、適度なコミュニケーションをとることが大切です。話をする際は、ハラスメントにならないよう適切な距離感を保ちながら接することがポイントです。

交流を深めようとして、プライベートな話題を過度に掘り下げることのないよう注意が必要です。また、過度な期待をかけたり、プレッシャーを与えるような言葉をかけてしまうと、かえって精神的な負担を大きくする恐れがあります。

コミュニケーションの際は、困っていることや不満に思っていることがないかヒアリングし、新卒社員の話に耳を傾ける姿勢を大切にします。自分(上司)の話ばかりにならないよう意識しましょう。

まとめ

会議をする人々

MOMURI+(モームリプラス)のデータによると、新卒者の退職理由として最も多く挙げられているのは「入社前後の労働環境に対するギャップ」です。特に、雇用形態や勤務条件が入社前の説明と異なる場合、早期の退職に繋がりやすい傾向があります。

新卒が辞めたくなる職場環境について、「事前の説明と実際の労務環境が違なる環境」「肉体的・精神的に辛い環境」「人間関係が悪い環境」などが挙げられます。

新卒者の離職を減らすためには、事前に正確な情報を提供し、入社後は適切なコミュニケーションをとることが大切です。

MOMURI+(モームリプラス)では、今回解説した内容以上のデータ開示をおこなっています。企業ごとに個別でコンサルティングを受けたり、講演会の依頼をすることもできるので、気になる方は公式サイトを確認してみてください。

この記事を書いた人

1995年、沖縄県生まれ。大学卒業後は正社員として介護職を約5年経験。
大手通信会社にて、契約社員として電話・チャットオペレーター業務に計2年従事。
介護職時代から、クラウドソーシングサイトで記事執筆や電子書籍執筆、YouTube動画のシナリオ作成業務を行う。
2024年8月よりAlblogの専属ライターとして入社。転職・退職の複数回経験や、これまでのライティング業務経験を活かし、ブログ記事執筆を担当している。

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